十国峠カブミーティング事務局広報として日々走り回る広報担当アシカワの日常です。
先週末は長野に再び赴いてました。
一か月でどれだけ変わったのでしょうか。
18号沿いのコンビニは早くも営業再開してました。
しかし、他のお店の大半はまだ営業もままならない状況でした。
ただ、写真にはありませんが、リンゴ園の売店の営業は再開されてました。
被災地のりんごは販売できませんが、無事だったりんごは店頭に並んでました。
これだけ泥だらけになっていた店舗も今は綺麗になってます。
ただ、綺麗に見えているのは見えるところだけで現実は厳しいです。
道端にはどろの塊が。
この泥が復興作業の妨げになっているのです。
今回、お世話になる飯綱町のWOODFACTORさんへ。
前回もお世話になりましたが、災害直後から不休で週末は災害ゴミの運搬など、復興作業に尽力されてます。
前回の義援金同様、大東温泉の義援金の36000円を手渡してきました。
土曜日一日、皆さんと同行してボランティアに参加していきました。
今回も豊野地区の被災ゴミを運搬する作業がメインでした。
本来であれば憩いの場所である公園が被災ゴミの置き場になっていました。
何とも痛まれない気持ちになりました。
ボランティア作業も一か月になるといろいろとジレンマもあるようで。
やってもらえるのが当たり前だと思ってしまう被災者との間でボランティアの皆さんも悩まれてます。
本来であればゴミステーションに持っていくべき家庭のゴミまで出す方もいるようで。
持っていけない被災ゴミを運ぶのが本来の目的であるので最近は自分で捨てられるものは捨ててくださいと断ることも必要だと言ってました。
ただ、回っていて、涙を浮かべながら感謝されると本当に自分たちもまた来るから頑張ってほしいと願うばかりです。
そんな中、同行した方から、こんな話を聞きました。
「豊野はまだいいけど、津野はもっとひどい。一度見て見ますか。」
そう聞いて、津野の地域を見る事にしました。
津野は被害のあった豊野のエリアでも千曲川に近いエリアでした。
入るや否や、言葉を失いました。
洪水で流れてきた泥が街を飲み込んでました。
これでも一か月たってまだましになったほうだと言います。
ハウスの中も泥で中の作物も滅茶苦茶でした。
泥が復興を阻みます。
18号を挟んで山側は泥も片付いてきて外は大分綺麗になってきました。
ただ、一階を覗くと基礎の柱だけになってました。
これはカビの繁殖を防止するためなのだそうです。
しかし、この津野の地区は泥も片づけられないのでまだその段階まで行っていないのです。
家屋の被害も深刻です。
被災地の方々は一か月経ち公営住宅や避難所に移って生活して、仕事をしながら被災した家屋の片づけをしています。
復興したい気持ちはあれど、そればかりもしていられないのです。
しかも季節は雪が降り始める冬に。
雪が復興を阻みます。
おまけにボランティアセンターの規模は日に日にどんどん縮小していきます。
ボランティアに来てくれる人たちもどんどん少なくなってしまいます。
こうなってくると自ら復興支援に向かう方々だけが頼りになってしまうのです。
WOOD FACTOR代表の大川さんも心身疲弊しているけどなんとか被災地に出来る事をしていかなくてはと言ってます。
こういうものは住んでいる地域によって温度差があるのも、無関心であるのも仕方ないけれど、被災地の現況を知ってプライベートの時間を割いて現地で人一倍頑張られてる方々がいるから被災地の復興が進んでいるのを忘れないでいただきたいです。
自分には関係ないからと目を背けることが多分一番良くないことだと思います。
自分は近いところで大きな被害が出てるだけになんとかしたいという思いで動いてます。
十国峠が始まってから全国では色んな災害がおきました。
熊本から始まった被災地支援。
北大阪のときも。
西日本豪雨のときも。
胆振東部地震もありました。
そして今回の台風水害も。
不特定多数にその支援の必要性を理解して、行動してもらうのは本当に難しい。
だから自分事になってる方々が人一倍頑張るしかない。
でも頑張らなくても不特定多数の皆さんに意識せずに被災地支援してもらう仕組みを作れば被災地支援は続けられる。
被災地支援が出来なくて苦虫をかみつぶしたような思いを続けるならそこにベクトルを向けたほうがいい。
だから十国峠運営がイベントを続ける意義があるんだと今思ってます
被災地は復旧どころかスタートにも立ってない。ボランティアが日に日に少なくなる今だからこそ、ぜひ力になっていただきたい。
そして現地で力になれないなら何かしらの形で支援の輪を広げてほしい。
これが我々の願いです。
これからも口うるさく、バイク雑誌のブログなのにお前何言ってんだっていわれても構わないので口うるさく訴えていきます。
貴方が見慣れた景色が災害で荒れ果てて、それでも何もせずにいられますか?
それが自分の行動指針です。
この土砂災害で埋もれてしまったこのカブを見て胸が痛くなりました。
また再び美しい長野の土地を走れるように。
出来る事はやっていきたいと思います。